仁和寺展に行って

3月9日、上野の東京国立博物館で開催中の「仁和寺と御室派のみほとけ」特別展に行ってきました。会員さんにも見に行った方が多いようですね。「すごく良かったです! 感動しました」という話が耳に入り、「これは行かねば」と思っていました。11日までの開催ということで、ギリギリ間に合いました。

ところで、仁和寺といっても、昔、高校の古文で習った「仁和寺にある法師…」という『徒然草』の文章が浮かぶ以外、これといった知識もなかったのですが…(^^;   あとで調べてみると、仁和寺は888年、宇多天皇が創った真言宗御室派の総本山で、天皇家の私寺として隆盛を誇った歴史があるようです。今回は仁和寺の寺宝をはじめ、全国の御室派のお寺が所蔵する名宝、秘仏や本尊66体が一同に会するということです。

特に注目されるのが、葛井(ふじい)寺の国宝「千手観音菩薩坐像」です。奈良時代の作で、1043本の手は圧巻です。実際に千本以上の手をもつ千手観音さまはこの仏像だけということです。

仏像をメインに展示する会場に行くと、まず、千手観音菩薩立像を中心に色とりどりの二十八部衆の仏尊や不動明王さま方が曼荼羅状にドーンと配置されていて、思わず、「おおーっ」と声があがります。なんと、このスペースは撮影フリーで、写真を撮ることができました。ほかの観覧者も写真撮りまくりでした。さまざまな仏尊、天部の神々さまがおられて、それぞれいろいろな表情、ポーズをとられていて、多様であり、八百万というイメージがあります。

メインは秘仏のコーナー、特に葛井寺の千手観音さまはやはりすごかったです。あの千本以上の手をつくった昔の仏師の技術や、人々の願い、信仰のエネルギーに感嘆します。

去年の秋、「運慶展」を見ましたが、比較すると作風の違いがよくわかります。仁和寺展の仏像は平安時代の作が多いので、平和で貴族文化を反映しているのか、優美で、たたずまいが静かで癒される感じです。仏さまがやさしく救ってくださりそうな雰囲気です。運慶展の仏像は鎌倉時代、武士の時代を反映しているので、力強さ、躍動感、生命エネルギー、今にも動き出しそうなリアルさがありました。元寇が、武士の時代だった鎌倉時代でよかったです(笑)。ほかの仏像群もそれぞれ素晴らしく、弘法大師の直筆の文書もあり、一見の価値はあります(今日で最終日が惜しい!)。

仁和寺は皇室出身者が代々の住職を務め、最高の格式を誇りましたが、応仁の乱で一山のほとんどを焼失してしまいます(また出た、応仁の乱…)。ただ、ご本尊はほかに移して災禍を免れたそうでよかったです。昨年から「応仁の乱~戦国時代の浄め」シリーズ講座をやっていますが、まったく応仁の乱は歴史の中で特にカルマの深い出来事だったのですね。京都では戦といえば応仁の乱、というのもうなずけます。いまだに、何かといえば応仁の乱で、というのが出てきます。

さて、翌日、仁和寺展に行ったことを事務所で話していて、「山田は展覧会では仏さまと交流したり、メッセージを受けたりしない。一般の観覧者として観ている」ということを言ったら、Hさんが「ええっ、そうなんですか?!」と驚いていました。先生は仏さまといろいろ交流したり、何かやっていると、当然のように思っていたようです。その反応から、きっとほかの会員さんも同じように思いこんでいる人が多いだろうね、となりました。そんなことはありません。

なぜ、いちいち交流しないかというと、「神仏からいろいろご開運を頼まれるから。頼まれたら、断りにくいので」だそうです。現在は地球レベルでやることが多いので、必要な時以外は、一体一体の神仏との交流は意識的にしないそうです。それに、あくまで休日のお出かけであり、オン・オフははっきり区別しています。

霊能のある人は常にアンテナをはっておくのではなく、必要な時だけ、意識的にアンテナを立てることができるようにしたほうがいいということです。

寒かった冬もようやく終わりに近づき、そろそろ桜の開花も間近となりましたね。今日は3.11、あれから7年たちました。亡くなられた方々のご冥福と、被災地の復興をお祈りいたします。

千手観音立像と二十八部衆

千手観音立像と二十八部衆